「セダムは寒さに弱い」と思っている方が多いですが、品種によっては関東の冬を屋外で問題なく越せます。大切なのは品種の選択と、植え付け場所の排水性です。当工房では40種以上のセダムを温室と屋外の両方で育て、関東での越冬実績を確認しています。

越冬できる品種とできない品種

関東(埼玉・東京・神奈川)での屋外越冬に実績があるのは、セダム・アクレ、セダム・スプリウム、セダム・カウルコラ、セダム・リフレクサムなどです。一方、メキシコ原産のエケベリア属(セダムと混同されやすい)は、関東の冬に屋外で越冬させるのは難しい品種が多いです。購入前に「耐寒温度」と「原産地」を確認することをお勧めします。

植え付け場所の選び方

セダムの越冬に最も重要なのは「冬の湿気」を避けることです。北側の日陰で常に湿った場所は、低温と湿気の組み合わせで根腐れしやすくなります。南向きか東向きで、午前中に日が当たる場所が理想です。岩の南面(岩が風よけになる場所)に植えると、冬の冷たい北風を避けながら日光を確保できます。

冬の水やりについて

関東の冬は降水量が少なく、屋外のセダムはほぼ自然降雨だけで十分です。12月から2月の間は、雨が2週間以上降らない場合のみ、少量の水を与えます。水をやりすぎると、低温時に根が傷みます。「乾燥気味に管理する」が冬越しの基本です。

石との組み合わせが越冬を助ける

岩石庭園でセダムを育てる利点の一つは、石が保温材として機能することです。昼間に太陽熱を吸収した石が、夜間に熱を放出し、根元の温度を数度高く保ちます。特に花崗岩や溶岩石は熱容量が大きく、この効果が顕著です。石の南面に植えることで、冬の夜間の最低気温を実質的に1〜2度高くできます。

セダムは手間のかからない植物ですが、最初の冬を越すまでは少し気を配ってください。品種選びに迷ったら、植物・石材のカタログをご覧いただくか、工房にご相談ください。