ロックガーデンの石材を選ぶとき、「見た目が好き」だけで選ぶと、後で後悔することがあります。石の種類によって、重さ、吸水性、苔の付きやすさ、植物との相性が大きく異なります。当工房が使っている3種類の石材の特性と、それぞれに向いている使い方をご紹介します。

岐阜・恵那の花崗岩:安定感と長寿命

花崗岩は硬く、吸水性が低い石です。白と灰のまだら模様が特徴で、時間をかけて苔が付くと庭に馴染みます。重さがあるため空積みの安定性が高く、主石(庭の中心になる大きな石)に向いています。欠点は重いため運搬が大変なことと、表面が滑らかすぎると植物の根が絡みにくいことです。粗い表面のものを選ぶか、植え付け前に表面を少し荒らすと改善できます。

伊豆の溶岩石:軽さと多孔質の利点

溶岩石は多孔質で軽く、同じ体積の花崗岩の半分以下の重さです。表面の無数の穴に植物の根が絡みやすく、セダムや苔との相性が特によいです。また、保温性が高く、石の周囲の温度を安定させる効果があります。欠点は脆く、大きな衝撃で割れやすいことです。主石より脇石や縁石に向いています。

秩父の砂岩:暖色と苔の付きやすさ

砂岩は赤みがかった暖色系の色合いが特徴で、庭に温かみを加えます。表面が細かい層状になっており、苔が付きやすい性質があります。「最初から古びた雰囲気の庭にしたい」という方に向いています。欠点は吸水性が高いため、常に湿った場所では劣化が早いことです。日当たりのよい乾燥した場所での使用が適しています。

石の大きさと配置のバランス

ロックガーデンで最もよく見られる失敗は、同じ大きさの石を均等に並べることです。自然の岩場では、大きな石と小さな石が混在しています。主石(最も大きい石)を1〜2個決め、その周りに中石、小石を配置します。主石の重さは庭の広さに応じて変わりますが、1〜3平方メートルのスペースなら20〜50kgの石が主石として機能します。

石材の選び方に迷ったら、工房への来店(要予約)で実物をご覧いただけます。植物・石材のカタログでも各石材の詳細をご確認いただけます。